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【法政大学 現地研究】フィールドスタディを実施しました!

法政大学 人文学部 地理学科の現地研究で佐々木准教授のほか、17名の学生が帯広・十勝を訪れました。

地理学科では、年2回現地研究という授業で全国のフィールドを訪れています。 今回、「フードバレーとかち」をテーマに帯広への訪問が決まり、訪問希望先のヒアリング及び滞在中のコーディネートを行いました。 事前に大学にて事前レクリエーションを実施の上、帯広に来ていただきました!

【訪問先】

農業技術センター (圃場見学)

 今回訪れた学生は食や農業に学びが深い学生ではなかったため、畑作4品目をはじめとした作物の特徴など、事前レクにて伝えた十勝の産業の中でも特色である農業について実際に目にすることで、理解を深めました。

↑春まき小麦や秋まき小麦、収量と十勝の気候に順応するための品種改良など、これまでの取り組みについても説明を伺いました。


有限会社中田食品

 食品加工のプレイヤーとして中田食品の貴戸社長にお話しを伺いました。朝一に訪問し、実際の製造工場を見学した後、お話を伺いました。数々の豆腐商品がある中、経営の方向性として、100%北海道産のいわゆる高級な豆腐を商品軸としていることや、製造に伴うハサップをはじめとした認証制度の積極的な取得を進めていました。
 一方で、近年急変する豆腐業界の外部要因などがある中、新たな取り組みとしてクラフトコーラを製造(豆乳製造のために取得していた清涼飲料製造の経過が活かせた)するなど、新しいチャレンジも進めていました。また、自社の豆腐を販売していくためのPR戦略として、地元小学校などに対しての豆腐づくり教室の実施を年々着実に重ねていました。遠回りに見えるアクションでも自社の限られたリソースで戦略を練っていく経営戦略には熱心に耳を傾け、質問を重ねながら理解を深めていました。

株式会社 at LOCAL

 道の駅を作り、町を盛り上げているプレイヤーとして、at LOCALの堀田社長にお話しを伺いました。時間の都合上短時間ではありましたが、道の駅を管理している現在の会社を立ち上げるきっかけからお話をいただき、東京のコンサルには頼らず、地域にマッチした形を模索していく、士幌町に適した道の駅を作るために取り組んでいくストーリーや物事の進め方など、熱量のこもった堀田さんのアクションに学生も圧倒されていました。一方で、反動として失敗してしまったストーリー、それをしっかりと糧として、社員を大事にする社長の考え方には、「こういう人の元で働きたい・・・」という感想を述べる学生も。

満寿屋商店

 満寿屋商店では、杉山社長にヒアリングを実施しました。「2030年十勝がパン王国になる」を掲げ、これまでの取り組みや直近のチャレンジについて伺いました。取り組みが「パン」のみならず、「小麦の価値」を上げるアクションを行っており、
 学生からも「なぜパン屋が小麦の価値向上に向けた取り組みを?」「なぜ店舗が増えていっている?」など質疑が飛び交いました。社長自身が感じた十勝だからこその取り組みを推し進める中、「満寿屋商店が販売するパン=十勝産小麦のパン」といった消費者意識も徐々に浸透しているなど、会社の取り組みに対して理解を深め、日本最大のパン屋「麦音」で昼食を取りました。  

JA帯広かわにし

 農家が作る作物を加工し、出荷や海外展開している例として、JA帯広かわにしでヒアリングを実施し、JA帯広かわにしのブランド商品である「十勝川西ながいも」について学びました。  帯広市のみならず、周辺の町村との広域連携による安定した供給や、国内流通への危機から海外展開へのチャレンを行い、海外の主市場であるアメリカや台湾での価値を上げるために食品衛生管理の基準である「HACCP」を取得するなど、販売エリアに適した安全基準資格を取得(土モノでは世界発)するなど、JA帯広かわにしのこれまでの取り組みを伺いました。工場見学もさせていただき、機械化による「技術の平準化」など、取り組みを進めている一方で、世界における原料高騰をはじめとした外部環境による課題なども伺い、この地で生まれる農業生産物についての理解を深めました。

帯広市役所(経済企画課)

 今回のテーマであるフードバレーとかちについて、主担当課である経済企画課職員へのヒアリングを実施しました。「フードバレーとかち」という旗揚げの実例・実績紹介やバイオマスなどの資源の利活用についての動きや、企業・創業、新事業創出のための事業についても説明を受けました。事業分野が多岐にわたるため、理解が難しい印象も受けましたが、学生や先生からも質疑が飛び交いました。

前田農産食品 株式会社

 生産及び加工等も行う本別町にある前田農産食品の前田社長にお話しを伺いました。到着次第、さっそく140ヘクタールある農地へ(ディズニーランド&シーでおおよそ100ヘクタール!!)。小麦の種類など、複数見せていただく中、現在取り組んでいるポップコーンの原料となる爆裂種のとうもろこしの農場も見学させていただきました(とうもろこしといっても大きく5種類に分類されます)。  また、ポップコーンを作る最大の理由として、「冬季の雇用」を創出することを置いていました。農家ならではの冬季の雇用を新たなビジネスで払拭しつつ、「今後の町の人口減に向けてどうしたら同じ農地を1/3人区で回していけるのかを日々考え、取り組んでいる。」といったお話もあり、全国で起きている問題を自分事にしている姿に学生も興味を持っていました。その後、小麦選別の工場や新設されたポップコーン工場を見学させていただき、まさに冬の雇用を創出している前田さんの取り組みを学んでいました。
これらのヒアリングを通して、「フードバレーとかち」の現況についてまとめていくとのことでした。大学に帰ってからのレポート作成がより充実したものになることが期待されます。
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